「予科生を修了して」 土曜中級 森 笑子
発表会が終わって、あっという間に5月が過ぎ去ろうとしています。ほっとしたような、気が抜けたような気持ちの中、長いようで短かった予科生としてすごした1年半について振り返ってみます。
思えば、前回の発表会終了後、先生から第二期予科生の募集が発表され、ただもっとフラメンコに時間を費やしたいというシンプルな思いで、迷わず飛び込みました。
筋トレや基礎的なことからレッスンは始まり、発表会が近づくと、1年半かけて仕上げた「ソレアポルイブレリア」の振りの確認、ニュアンス、構成など含め、約100回(!!)のレッスンがありました。
100回と思うと、すごく長い道のりをこなしてきたようですが、本当にあっという間でした。
本来私は根性無しですが、予科のレッスンは、どんなに二日酔いでも休まず、まずは参加することに意義があると、
先生やちあきさんから吸収できるものは全部教わりたいという思いで、テンションが下がることもなく、
意欲的に過ごせたと今更ながら感じています。
予科生はヘネラルでは異なるクラスのメンバーもいたため、先生からだけでなく、
同じ予科生である先輩後輩からも学ぶことが多いという、濃密で刺激的な環境でレッスンを受けられたと思います。
発表会前、教室全体のエンサージョで、研究生や先輩クラスが踊ると、
カンテ・ギター・バイレ・そして観衆の一体感や心がざわざわするような興奮を感じました。
それまで私は、教わったことを忠実にこなそうと、また構成通りのポジションをとり、コンパスを乱さないようにしようということで精一杯だったため、そのような一体感の中に立つことはありませんでした。
気合十分で迎えた本番でも、全身に力が入りすぎてしまい、一体感とは程遠く、過剰に期待していた感動や達成感は味わえませんでしたが、逆に発表会までの過程で得たものや、1年半で教わったことは想像以上でした。
なにより、発表会の準備を進めていくうちに、もっと音楽や観客と一体感を感じ、曲を構成しているのは踊り手だけではなく(本来基本的で当たり前のことなのですが・・・)、もっとギターを感じ、カンテを聞き、観客から見られていること、踊っていることを楽しみ、また観客も私を見て高揚するという舞台をいつか経験したいと思いました。
いつか音楽と踊りが溶け合い、舞台で新しい色を創り出すような曲を見せたいです。
この1年半を振り返ることによって、改めて新しく高い目標を設定することができました。
心置きなくフラメンコにつぎ込めた環境が持てたことはとても幸せなことで、 私を支えてくれた家族や友人に感謝の気持ちでいっぱいです。
そして、大塚先生、ちあき先生、細かいご指摘をいただいた先輩方、温かくそして厳しくご指導いただき、
本当にありがとうございました。これからも、もっとフラメンコを追求していきたいと思う今日この頃です。
〜発表会終了後のある日、居酒屋にて〜 (水曜中級 以下、ま:松本まさ絵、み:村主美穂、け:岩瀬啓子)
皆:お疲れ〜。
み:長かったような短かったような・・
ま:ずっと駆け足で疲れたねー。
け:仕事や家庭、プライベートとの両立で大変だったよね。
ま:うん、いつも追い立てられる気持ち、やらなきゃという焦りがあったから、キツかったな。
み:両立できなきなくて続けられなくなった人達もいたよね。
ま:でも、人数が減ってから団結力が強まった気がするよね。
土曜の朝ってきつかったけど、終わっちゃうとポッカリあいて、踊ってない自分が変な感じ。いつのまにか、自分の生活の一部、体の一部に組み込まれてたんだね〜。
け:発表会の構成がついたぐらいから、みんなで自主練(朝練?)もしたし。
ま:2月のある日、突然リンピオな音が出るようになって驚いた。
皆、影で練習し始めたーって焦ったけど、予科生として自覚を持ってるんだなと思って嬉しくなった。
み:やっぱり予科生としてやらなきゃいけない!って気持ちがすごく強いかもね。
け:フラメンコ暦が短い子は特にがんばろうって意識が強かったと思うよ。
ま:みんなそれぞれの課題、目標に向かってたね。悩みつつ苦しみつつも、上達したい気持ちはみんな強かったね。
発表会観てくれた人に、群舞としてそろってたし、綺麗でまとまってたって言われると、そうやって頑張った甲斐があったって思うよね。
み:頑張ったことが形になったのって嬉しい!
ま:心が一つで躍れたのが嬉しい!
け:みんなでやった朝練と各自の努力の賜物だね♪
み:最初の頃の話に戻るけど、半年ぐらい基礎練ばっかりで、月曜日まともに歩けないぐらいで大変だったよねー。
け:よく会社で「昨日も筋トレ?」って言われたよ(苦笑)
み:そうそう、歩き方「ナンバ」だったよね(笑)
ま:予科にいると、いろんなイベントもあったね、江ノ島とか。
け:予科にいなかったら、ペーニャソロで出ようと思わなかったかも。でも、頑張って挑戦してよかった。
み:大変だったけど得るものはたくさんあったよね。やった成果が少しはあってよかった。
け:必死にやったよね。隣のスタジオから聞き覚えのある音が聞こえてきたり。帰りにバッタリあっても無言ののち心の底から「あ“-―――」って(笑)精神的にきてたよね。
でも、辛かったけどすごく成長できたと思う。
み:旦那に「いつもいない」って文句言われるのがつらかった。
ま:嫌味じゃないけど、そう言われるのってつらいよねー。
み:そんな中がんばった自分を褒めちゃう!
け:いろんなクラスの子と同じ空間にいると、いろいろ感じることあるよね。
やっぱり、一番上のクラスの友香ちゃんはぜんぜん動きが違って焦った。
み:ちがうレベルの子と練習することが新鮮・刺激的だった。下のクラスなのに自分には持ってないものを持っていたり、やっていたりすると焦ったり悔しかったりした。
け:今まで、さんざん注意され続けていたことが急にできてたりするのを見ると、頑張ってるんだなー、私もうかうかしてられないなーって焦ったりした。先生の、「意識してやらないといつまでも直んないよ!」って言葉が頭を巡るわー(苦笑)
み&け:(回想)・・・・・あ“――――――――――(苦笑)
ま:私は自分のできないことを1つずつクリアしていくのに集中しちゃうほうかも。でも、確かに同じこと思った時ある!ちがうクラスの子と同じ空間にいることで、いろんなことを気付かされる刺激が予科に入ってよかったことかな?
み:だって、予科でないと体験できないことだよね。
(一同 うん、うん!)
ま:発表会終わって今の気持ちは?
み:寂しいーっ!私、根クラだから(笑)発表会での踊りに関して達成感は「?」だし、満足感も「?」だけど、続けていればいつか目の前が開ける時がくるのかなーと思ってさ。
ま:私は根アカだから(笑)、やればやるほど面白くなるし、小さな目標が出来て、その達成感が気持ちよくてやめられない!
け:私は生をバックにやる醍醐味に尽きる。あと、やりたいヌメロがまだたくさんあるのよね。だから辞められない!これからもお互い刺激しあえるようがんばろう!
皆:そうだね、普通では味わえない刺激しあえる環境にいれたのが何よりだったね♪
じゃ、そういうことで、乾杯―――!
(以下 飲んだくれ、延々と熱い対談は続く・・・・・)
「予科二期生を終えて」 土曜中級 佐藤 智美
まずは、多くの事を教えて下さった先生、林さん
代教に来て下さったちあきさん、研究生の皆さん、予科クラスの皆さん、 ありがとうございました。
このコラムを書くにあたって、先生から
「一番、怒られたトモ書きなさい!」とご指摘を受けました。
確かに!!こんなにも怒られたのは、かれこれ20年ぐらい前に
今の仕事に付きたくてアシスタントとして師を仰いだ時以来だな〜と思
いました。
予科の約2年間は当時のお仕事と同様に、毎回新しい事、分からない 事の連続で
始めの内、先生が何気なく?打つパソを覚える事だけに必死で 一つ一つのパソを細かくジックリ練習するまでに至らず
ただただ闇雲に自主練をして問題意識のないままレッスンに行き、
いつか首になるのではないか?とも思うぐらい毎回怒られてた様に思い ます。
怒ると言う行為は、怒る側の方が忍耐力を必要とするんだ!と常々
思っていたのですが、 怒られる側に立つと、どうしたら応える事が出来るのだろうとか・・
頭で考えても踊りは踊れないし、人の為に踊ってる訳でもないのに
とにかく!出来ない所を出来る様にするしかないのだ
出来ないパソを出来ないままほっておいて、いくら練習しても
次々と出てくる新しいパソが覚えられる訳がないのだと気付いたのは、 随分後になってからでした。
それに気付いてからの自主練は、何か一つ一つがクリアされて行く様で
毎日練習するのが楽しみになり、その気持ちが予科を終えた今も続いて います。
そして、こんな風に思えるのも予科を体験出来たからだな〜と思う反面 もっと早くに気付いていれば、
先生が怒っている時間も短縮されてて、 先生にもクラスの皆にも負担をかけずにすんだのだろう・・と恐縮して います。
怒られっぱなしで迷惑な私でしたが、予科生を終えて今思う事は
多くの人が色々な事情で辞めていってしまった中、 残った9名の方達と予科生として舞台に一緒に立つ事が出来て
本当によ かったと思います。
自分自身の踊りは、まだまだ満足のいくものではありませんが
「一つの目標に向かって、一人一人が努力をし、それを一つの形に する」
と言う意味においての達成感と満足感を味わうことが出来た事を大切に 思い
この教訓をこれから先の全ての事に繋げていきたいと心から思います。
本当にありがとうございました。
最後になりましたが、 励まし応援し色んな意味で支えてくれた ヘネラルの仲間達と家族や仕事仲間に
本当に感謝しています。
そして感謝の意を込めて・・
次の予科生をやってみたいと、もし迷っている人がいれば頑張って欲しいです。
仕事や家庭を持ちながら、何か一つの事を一生懸命やるという事は多少 の犠牲も伴いますが、
それに本気で取り組んで頑張っていれば気持ちが伝わり認めてくれる様 に私は思います。
「予科生を修了して」 水曜初級 福田 佳子
「やるなら今しかない!」
そう自分で自分の背中を押して、予科クラスに入ろうと決心してから、あっというまの1年半でした。
フラメンコを習い始めたからにはもちろんもっともっと上手になりたい、
予科クラスに入ってフラメンコにもっと深く携わって技術的にも精神的にも成長したい、
そういった気持ちはあるけれど、現実問題としてフラメンコと仕事やプライベートなどを両立できるか、
またまだ踊れる「ヌメロ」といえるものがないレベルでやっていけるのか、など、
だれもがそれぞれ迷ったこととは思いますが、始めるにあたっては、当然さまざまな迷いがありました。
けれど、2年後の自分の生活はわからないし、レベル的な不安は大きいけれど、
先輩たちと一緒に練習させてもらえばそれだけ得るものも大きいはず、とあえてこのタイミングで予科に挑戦しました。
時間やお金の使い方、体力など自分の生活に占めるフラメンコの割合が急に多くなって、最初は慣れない生活でしたが、
予科生期間が終わったいまでも、朝いちで予科のレッスンのあった土曜日に朝寝坊をするが気が引けるくらい
予科生としての生活にどっぷり浸かった、フラメンコに集中した1年半でした。
レッスンでも先生の求めるものは当然ヘネラルより高く、それに応えられるかといったプレッシャー、
先輩とのレベルの差を痛感して焦ったり、今まで気づかなかった(気づかないふりをしてきた?)自分の弱点が露呈したり、
レッスン中に突然先生に「ひとりずつ!」と言われ、恐怖におののきながらもいざひとりでやってみると、
できていたつもりでいたパソが実はコンパスにうまく入っていなかったり・・・
嫌でもいまの自分、現実と向き合わなければならず、苦しいこともありました。
そうやって逃げられない場所に置かれて、何とかそこから抜け出すには自分でどうにかするしかない、
そのためにはお稽古をするしかなく、仕事などもあるなかで効率よく時間をとって自主練をしていきました。
練習すれば体が覚えるのは当然、それだけでなく気持ち的にも少しだけ自信を持てて堂々を踊れる、
そういう意味でもお稽古の重要性を感じました。
また、初めて一曲を通して踊れるヌメロを持てたことも自分にとっての自信につながったと思います。
そういった個人としての成長はもちろんのこと、迷いながらも予科をやってよかったと強く感じられるのは、
予科生全体がまとまってひとつになって発表会を終えられた充実感があるからです。
レベルが違うなかでそれぞれの思いがあったと思います。
それでも発表会が近づくにつれ、群舞としてかっこよく踊るために、
先生につけてもらった構成を自分たちで分析し、どの姿がいちばんかっこよく見えるかみんなで鏡を見て研究したり、
苦手な部分はコツを教えてもらったり、など、それぞれ努力をしながらもそれぞれの役割を持ちながらお互い助け合って、
ひとつの方向を目指していることを感じられる時間は、人生のなかでもそうそうあるものではないと思います。
その「ひとつになっている実感」がまた新たなやる気を生んで、発表会前数ヶ月は雰囲気もとてもいい状態だったと思います。
わたしはいちばん下のクラスだったこともあり、先輩がたに頼りきってしまった部分はありますが、
自分では無意識で気づかない部分を指摘してもらったり、
先輩の練習している姿をこっそり見てステキだなと思うところをまねしてみたり、
先輩がたからは直接・間接両方でたくさんのことを教えていただき、多くの刺激を受け、練習中も本番も助けていただきました。
同期ともたくさん話し合ったり、励まし合ったりしながらお互い支え合っていくことができ、
ほんとうにステキなメンバーに恵まれたからこそ、最後までがんばれたのだと思います。
発表会本番も、たくさん一緒に練習して信頼し合えた仲間が近くにいると思えば、心強くいられました。
自分だけよければいい、は通用しない群舞ですが、気持ちも振りもそろった気持ちよさ・楽しさも実感しながらも、
そこに至るまでのチームワークの難しさ・大切さもしっかり学ぶことができました。
限られた時間での予科生としての期間、限られた時間だからこそ少しも無駄にできなかったし、
凝縮された濃い時間でした。
今回予科生としてフラメンコと、また自分自身と向き合えた時間はかけがえのない時間です。
これからもフラメンコを自分の生活の一部として、フラメンコと一緒に成長していきたいです。
ありがとうございました。
「予科で得たもの」 水曜初級 阿部
敬子
早いもので、約1年半の予科生期間が終了しました。
今思うと、発表会当日も、緊張することなく何とか無事に楽しく踊りきることができ、
予科生が修了した寂しさがこみ上げる日々です。
最初は、フラメンコが好きと言う気持ちと、上手く踊れるようになりたいと言う強い気持ちから始めた予科生でした。
同期も5人いましたが、様々な事情から最終的には2人となり、一番下のクラスとあって、緊張や不安もありました。
この予科生期間の中で、私は私情ですが、父を亡くし、以前から夢を描いていた、看護師になりたいと言う気持ちから受験も経験しました。
好きで始めたフラメンコが手につかないぐらいに悲しく、辛く、苦い気持ちでいたこともありました。
その時に、先生を始め、先輩方にも沢山心配をかけたと思いますが、沢山の周囲の方に、支えられ、助けて頂きました。
受験の面接の際にも、フラメンコで鍛えられた度胸や、協調性、品格など、とても役に立つことばかりでした。
そんな様々な事情の中でしたが、フラメンコが好きで踊りたい気持ちはあったので、わがままだとは思いながらも、
両立してフラメンコにも取り組む努力をしてきました。
私は今まで、ブレリアやタンゴしか経験がなく、1曲の流れというものも分からず、聞きなれない単語や構成、振りなど、
予科生の中で沢山の事を勉強することが出来ました。
フラメンコは練習するにつれて、身にしみて奥が深いと感じられる舞踊です。
と、感じました。
予科生に入ったからこそ、今まで身近で見ることが出来なかった先輩達の踊で、影響受け、
より、自分にも磨きがかかったと思います。また、沢山の先輩に囲まれて、良きアドバイスをして頂けたり、
自分にも厳しい目を向けられるようにもなりました。
他にも、踊りだけでなく、優しく、楽しく 時に厳しく一緒に練習が出来たことは、本当に宝物だし、感謝感謝です。
私は、不器用で、すぐに振りが入るタイプでもないので、何回も練習して、体で覚えるタイプなのですが、先輩方は、丁寧に指導してくれました。
そして、私はわりと先生にも怒られるタイプなので、慰めて頂いた事も多々ありました。
自分だけでなく、周囲にも気にかけている先輩方は凄いと思いました。。
群舞を踊る上で必要なこと、自分も勿論大切ですが、やはり、チームワークは大事だと思います。
とにかく、ただフラメンコが、上手くなっただけでなく、自分自身が予科を通して
大きく成長できたことに心から感謝の気持ちでいっぱいです。
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